top of page

「アカウント、また作りました。」──その投稿が、次の“罠”になっていませんか?

「DO NOT SEND YOUR CODE! YOU’VE BEEN HACKED」と大きく表示された警告ポスター。恐怖の表情を浮かべた人物が描かれ、SNS認証コード詐欺の危険を訴えている。
「認証コードを送らないで!」──その一瞬の油断が、アカウントを奪われる。 SNS時代の“信頼”を守るために、知っておくべき現実。


1. はじめに

最近、Instagramでよく見かける投稿があります。

「アカウントが乗っ取られたので、新しく作りました!」

たしかに、その気持ちは痛いほどわかります。

突然ログインできなくなり、写真もメッセージも消え、

「やられた!」という絶望の中で、

新しいアカウントを作るしかない人も多いでしょう。


ただし、アカウント乗っ取りに遭われた方の中には、必ずしも「騙された」わけではありません。SNS側のシステム的な脆弱性や、外部サービスの情報流出、パスワードの使い回しによる不正ログインなど、技術的要因によって被害が発生するケースもあります。


つまり、「自分が悪い」わけではないということ。

まずは冷静に、何が起きたのかを正しく知ることが大切です。


でも──

実はその投稿こそが、次の攻撃者の“餌”になっていることをご存じでしょうか?


2. 「偽アカウント」と「乗っ取りアカウント」はまったく別物

まず整理しましょう。

見た目は似ていますが、この2つは根本的に違う被害です。

種類

どう作られるか

騙された本人の関与

被害内容

偽アカウント(クローン)

公開情報をコピーして新規作成

❌ なし

なりすまし・詐欺DM

乗っ取りアカウント

本人のパスワード/認証コードを盗んで不正ログイン

✅ あり

本物アカウントを奪われる

偽アカウントは「あなたが人気だから」作られる。


でも、乗っ取りアカウントは「あなたが一度騙されたから」成立する。


ここを混同してしまうと、また同じ罠にかかります。


3. 乗っ取りの9割は「一度騙された」ことから始まる

最近特に多いのが、

「オンラインアンバサダー投票」詐欺。

DMでこんなメッセージが届きます。

「投票してくれたら助かる!LINE(またはWhatsApp)で認証コード送るね!」

そして届いた6桁のコードを、

「投票に必要」と思い込んで相手に伝えてしまう。

でもそのコードは、実はあなたのInstagramのログイン認証番号です。


つまり、その瞬間にあなたのアカウントの鍵を渡しているんです。


怖いのは、「自分は判断力があるから大丈夫」と思っている人ほど、

身近な相手を信じてしまうこと。詐欺は“技術”ではなく“心理”を突いてきます。


4. 「アカウント作り直しました!」投稿が、なぜ危険なのか

被害直後に「アカウント作り直しました」と発信すると、

見た人にはこう映ります。


  1. “この人は一度騙された”と誰でも分かる。

  2. 攻撃者からすると「セキュリティ意識が低い=再び狙いやすい」。

  3. 同時に「新しいアカウントの信用が薄い」ため、友人も混乱。


つまり、善意のつもりで出した投稿が、

次の攻撃者にとって**“目印”になってしまう**のです。


5. 大切なのは「恥」ではなく「仕組みを知ること」

乗っ取りに遭った人が悪いわけではありません。

人を信じたからこそ起きた被害です。


けれど──「やられた」で終わらせず、

“なぜやられたのか”を知ることが、

次の被害者を減らす唯一の方法です。


だから私は、こう伝えたい。

「自分が馬鹿だった」ではなく、「自分が一度、学んだ」 と言ってほしい。

6. 今できる3つの自衛

① コードを“誰にも”教えない

LINE・WhatsApp・DM──すべて同じです。

「認証コードを送って」と言う人には、どんな関係でも渡さない。


② 2段階認証を「認証アプリ」で設定する

SMSは簡単に盗まれます。

Google AuthenticatorやAuthyを使えば格段に安全です。


③ 「アカウント作り直しました」よりも、「注意喚起」を

次に発信するなら、こう書いてください👇

「私の名前を使った偽アカウントが出ています。認証コードを求めるDMは全て詐欺です。私からそんなお願いは絶対にしません。」

この一文が、あなたのフォロワーを守ります。


7. 終わりに──恥ではなく、共有を

SNSは「信頼」でつながる世界です。

だからこそ、騙されたことを恥じる必要はありません。


大切なのは、

その経験を“防波堤”に変えること。

あなたが一度の失敗から立ち上がる姿は、

誰かのセキュリティ意識を救う力になります。


🌊 ラフティ的まとめ

記事の続きは…

laughtey.com を定期購読してお読みください。

bottom of page