Chapter 1
ADD / CHG / DEL による判断区分ルール

このChapterで定義するのは、
コードの書き方でも、作業手順でもない。
コード変更を「作業」として扱わせないためのルールである。
開発現場では、
「少し直した」「ついでに変えた」「一旦消した」
といった曖昧な言葉で、判断が実装に混ざりやすい。
しかし本Wikiでは、
コード変更はすべて「判断の結果」であり、
判断には必ず種類があると定義する。
その判断の種類を、
ADD / CHG / DEL の3つに限定し、
コード上に明示的に固定する。
1-1. ADD / CHG / DEL は「作業区分」ではない
ADD / CHG / DEL は、
Git差分や作業内容を表す記号ではない。
本Wikiにおいては、
判断の種類そのものである。
-
ADD:新しい判断として「追加する」と決めた
-
CHG:既存の判断を「変更する」と決めた
-
DEL:既存の判断を「削除する」と決めた
ここで重要なのは、
実装者が何をしたかではなく、
どの判断が行われたかである。
1-2. なぜ判断の種類を固定するのか
障害調査や仕様確認の場面では、
最初に知りたいのは次の一点である。
「これは追加なのか、変更なのか、削除なのか」
この区別が曖昧なままでは、
-
影響範囲の特定が遅れ
-
過去判断の追跡が困難になり
-
誰の判断だったのかが不明確になる
判断の種類を固定することで、
調査の入口が一瞬で定まる。
1-3. 判断は Backlog、コードは結果のみを持つ
判断の正本は Backlog にある。
理由・背景・合意・経緯は、すべてそこに集約される。
コードに書くのは、
判断の理由ではなく、判断の結果のみである。
そのためコード上では、
-
なぜそうしたか
-
どんな議論があったか
といった説明は不要であり、
どの判断(ADD / CHG / DEL)かが即分かればよい。
1-4. ADD / CHG / DEL を曖昧にしてはいけない理由
「ついでに修正」
「後方互換だから問題ない」
「前と同じだから変更ではない」
これらはすべて、
判断を曖昧にする言い訳である。
本Wikiでは、
-
少しでも挙動が変わるなら CHG
-
挙動を消すなら DEL
-
新しい責務が生まれるなら ADD
と、必ず一つに分類する。
分類できない変更は、
判断が未整理であることを意味する。
1-5. 実装者の裁量を排除するためのルール
このルールの目的は、
実装者を縛ることではない。
実装者に判断させないためである。
-
これは追加か?変更か?
-
どこまで影響するか?
といった判断は、
すでに Backlog で終わっている。
実装者は、
指定された判断を、指定された形でコードに反映するだけでよい。
1-6. 調査と責任追跡を最短にする
ADD / CHG / DEL が明示されていれば、
-
どの種類の判断か
-
どのタイミングで入ったか
-
どこを見ればよいか
が即座に分かる。
結果として、
-
調査が速くなり
-
説明が短くなり
-
責任の所在が明確になる
これは、
スキルではなく構造によって得られる効果である。
まとめ
-
コード変更は作業ではなく、判断結果である
-
判断には必ず種類がある
-
ADD / CHG / DEL は判断の分類である
-
分類できない変更は、判断が未整理である
-
実装者の裁量を排除することで、調査と責任追跡が速くなる
Chapter 1:ADD / CHG / DEL による判断区分ルール
Chapter 2:管理番号(Backlogキー)・日付付与ルール
Chapter 3:コード内タグ(START / END)運用ルール





