忖度・迎合 vs 信頼・義理人情 の未来予想図
- 奧村 哲次

- 2 分前
- 読了時間: 4分
― これからの社会はどこへ向かうのか

ここ数年で、社会の前提は大きく変わった。
忖度しない。
迎合しない。
立場や年齢を盾にした振る舞いは許されない。
パワハラ・モラハラは明確に問題視され、
声を上げること、距離を取ること、辞めることは
「個人の権利」として認識されるようになった。
その象徴のひとつが、退職代行サービスの一般化だ。
退職代行が生まれた社会背景
退職代行という言葉に、
違和感や嫌悪感を覚える人も少なくないだろう。
「自分で言えばいいのに」
「無責任ではないか」
「甘えているだけではないか」
だが、退職代行がここまで市民権を得たという事実は、
個人の弱さではなく、社会構造の変化を示している。
つまり、
「直接意思表示をすること自体が、リスクになり得る関係性」
が、あまりにも増えたということだ。
これは、パワハラやモラハラが
確かに存在してきた証拠でもある。
忖度が消えた結果、同時に起きている問題
忖度や迎合が減ったこと自体は、間違いなく前進だ。
しかし、その過程で別の歪みも生まれている。
ぶつかる前に辞める
説明する前に切る
話し合う前に距離を取る
退職代行は、その象徴でもある。
これは「逃げ」ではない。
今の社会では、回避の方が合理的なのだ。
義理人情や信頼が、同時に失われていく
忖度と一緒に、
義理人情、我慢、関係を育てる時間も、
まとめて切り捨てられつつある。
一時的に損をしても関係を続ける
未完成でも信じて伴走する
ぶつかりながら修復する
こうした行為は、「非効率」「属人化」「リスク」として扱われる。
結果、仕事の世界はこう変わった。
契約は短期
パートナーは流動的
合わなければ即終了
人は交換可能
退職代行が成立する社会は、
雇う側も、雇われる側も、
長期的な関係を前提にしていない社会でもある。
正しいが、壊れやすい社会
今の社会は、一見とてもクリーンだ。
ハラスメントは起きにくい
無理を強いられにくい
声は上げやすい
しかし同時に、
本音で衝突する場がない
関係を修復する文化がない
最後まで責任を取る人がいない
という状態にもなっている。
これはこう言い換えられる。
正しいが、脆い社会
想定外が起きた瞬間、一気に崩れる構造だ。
これからどんな世界になるのか
結論から言う。
「信頼や義理人情が当たり前に戻る時代」は来ない。
これからの社会は、次のように分断されていく。
① 回避と短期最適化の世界(大多数)
KPIと責任回避が最優先
合わなければ切る
ぶつかる前に離れる
退職代行が最も自然に使われる世界。
② フラットだが、無関心な世界
ハラスメントはない
だが、誰も踏み込まない
当事者がいない
安全だが、前に進まない。
③ ごく少数の「覚悟を共有する世界」
忖度しない
迎合しない
しかし、簡単には切らない
この世界は主流にはならない。
だが、社会が詰まった時にだけ、必ず必要になる。
私たちはどう生きるべきか
重要なのは、極端に振れないことだ。
我慢し続ける必要はない
だが、すべてを回避で済ませると、何も残らない
これからは、
全員と深く関わろうとしない
迎合しないが、雑にも扱わない
覚悟を持つ人だけを慎重に選ぶ
依存しないが、簡単に切らない
関係性は「数」ではなく「確率」の時代になる。
未来予想の結論
これからの社会は、
忖度は不要
迎合も不要
だが、信頼と義理人情は希少資源
になる。
退職代行が必要とされる社会は、
個人が弱くなったのではない。
関係が薄くなった社会なのだ。
もしあなたが、
「これは他人への話ではなく、自分への問いだと感じた」
「この違和感を、行動や生き方の設計にまで落としたい」
そう思ったなら――
ここまで読んで、少しでも整理されたなら十分です。
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また必要なときに、戻ってきてください。
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